酪農学園大学動物病院の腫瘍科にて現在、血液中のリンパ球分裂能の分析から犬の免疫健康診断を実施する試みを行っております。リンパ球の分析を行う機械の導入にあたりサンプリング期間として無償で免疫診断を受けることができます。ご興味のある方はスタッフまでお問い合わせください。なお、大学病院で初診料のご負担は必要となります。
免疫健康診断として本大学病院で明らかになっていること
・犬の加齢に伴い血液中のリンパ球サブセット(CD3+, CD4+, CD8+およびCD21+細胞)は有意に変化している。
・腫瘍罹患犬ではリンパ球サブセット(CD3+, CD4+, CD8+およびCD21+細胞)の数と割合は有意に減少している。
・腫瘍罹患犬では制御性T細胞(免疫を抑制するT細胞)が有意に増加している。
・腫瘍罹患犬のリンパ球の分裂能は有意に低下している。
・健常犬の3年間の予後調査を実施したところ、老齢犬のリンパ球サブセットの数と割合は、将来的な罹患や死亡を
予測する有用な因子となる可能性がある。
獣医師:伊藤