SFTSは2011年にダニ媒介性ウイルス疾患として初めて発表された疾患です。臨床症状は発熱と血小板減少と主徴とし、重症例でもな亡くなってしまうこともあります。2016年度までは、ダニに刺される事で感染する疾患として、ダニに刺されるような場所に行かない事で予防ができる疾患と認識されていました。しかし、2017年度になって、ネコ次いでイヌから人への感染の可能性が指摘されるようになり、SFTSに対する認識を大きく変えないといけないかもしれない状況となってきました。
厚労省のサイトや国立感染症研究所のサイトを一読されることをお勧めいたします。
現在の診断方法
急性の発熱、白血球減少症、血小板減少症、食欲消失等の症状が認められ、さらに入院を要するほど重症(自力採餌困難等)で、かつ他の感染症が否定された場合に、SFTS ウイルスの感染について疑います。急性期発症1~10日内であればPCRによる遺伝子検査が実施可能です。
治療
支持療法、対症療法
予防
○ダニ→人
ダニに刺される場所に近づかない
○ペット→人
血液、糞便、唾液中にウイルスが含まれる可能性が高く、急性の発熱、白血球減少症、血小板減少症、食欲消失等の臨床症状を呈した場合、血液、糞便、唾液の処理の注意。
ダニ予防について
ウイルス性疾患のため、いかなる方法のダニ予防約であっても完全に予防できる方法はないと思われますが、現在のところダニの生息域を広げないという意味合いで、我々飼主のできる事としてのダニ予防には一定の効果があるように感じます。
獣医師:伊藤