今回の学会でもさまざまな内科疾患におけるアップデートをすることができました。学会内容の一部は年間を通して市内の各セミナーにて学ぶこともできるのですが、セミナーの始まる時間までに院内の仕事が終わらなかったり、入院の子がいると出られないので、大量の情報が一度に手に入る学会の存在は本当にありがたいです。
今回とりわけ有用と感じたのは、RECOVER Initiative Japanの進めるプログラムでした。エビデンスに基づく統一された心肺蘇生ガイドラインを日本の獣医療に定着させることを目標とし、従来よりもよりチーム力を要求し、より高い蘇生率を目指す心肺蘇生の実習型講演をしておりとても参考となりました。獣医師が中心となり心臓マッサージを行いながら様々な判断、支持を行うこれまでの概念と全く異なる展開で、獣医師と看護師がタッグを協力に組む完全なる組織戦でした。
帰札後、早速当院の心肺蘇生方法の見直しです。
看護師と一緒に院内マニュアルを新たに立ち上げ、動物が人形であること以外は全て本番同様の模擬蘇生を実施し、改良点をあげ、また模擬蘇生を行いまた改良しを現在繰り返しています。もう少しで院内マニュアルは完成ですが、今後も月2回の模擬蘇生の練習を続け組織力を高めていく方針です。
『CPA(心肺停止)です!』と看護師の大きな声から始まる本番さながらの模擬蘇生を見ているとまだまだ病院として成長できそうです!