こんにちは、看護師の柴田です。
皆さん、動物の皮膚治療において、塗り薬や飲み薬は重要な治療法のひとつですが、もうひとつの治療法に「スキンケア」というものがあることをご存じでしょうか。
人の皮膚治療における「スキンケア」は、薬と同等の治療効果があるケアとして認知されていますが、動物においても、治療やその予防効果においても近年益々期待されるようになってきています。

スキンケアでは、皮膚の恒常性の維持を目標に以下のようなことが大切と考えられています。

【皮膚恒常性維持に必要なこと】
◯皮膚の清浄化
◯皮膚の水分保持機能の回復
◯皮膚の水分保持機能の向上

これらを達成するための中心となってくるのが、皮膚の洗浄(シャンプーや入浴など)と保湿です。
スキンケアには「外からのスキンケア」と「内からのスキンケア」があり、皮膚症状に合わせてこれら二つを組み合わせていくのですが、今回から数回に分けて、まずは「外からのスキンケア」をご紹介させていただきたいと思います。

第一回目は、保湿に特化したシャンプーをご紹介させて頂きます。アトピー性皮膚炎で出番の多い「アデルミルシャンプー」というシャンプーについてです。
このシャンプーにはセラミドという、皮膚の保湿に大きく関係している「皮膚バリア機能」の中心的役割を担う成分が多く配合されています。
アトピーの子たちの共通の問題点として「バリア機能の脆弱」があり、その結果皮膚が乾燥し、様々な皮膚トラブルを起こしてしまっているのです。そのため皮膚の保湿がカギとなります。保湿を継続的に行うこことによって皮膚バリア機能を回復させることが大切になってきます。

では、なぜアトピーの子たちは皮膚の乾燥が起こってしまうのでしょうか。

私たち人間や動物の体は「皮膚バリア機能」によって外部からの様々な刺激から体を守られています。バリア機能が正常に働くためには、正常な皮膚の構造と充分な皮膚の水分が重要となりますが、アトピーの子たちは遺伝的に皮膚の構造に問題を抱えているとされ、皮膚水分を保つために必要なセラミドが少なくなってしまう結果、皮膚の乾燥が起こってしまっていると考えられています。
つまり、乾燥が起こっている皮膚は、皮膚バリア機能が落ちてしまっている状態となり、外部刺激に対して過敏に反応してしまい、様々な皮膚トラブルを引き起こしてしまうのです。

このシャンプーを使われている飼い主様からの印象として、このシャンプーを使ってから皮膚の調子が良くなった、皮膚の乾燥が改善し痒がることがなくなった、などの感想も多く寄せられるので、本当に保湿に優れている事は実感済みです!

私の愛犬もそのうちの1人でシャンプー後はいつも痒がっていたのが、すごく減りました!ついでに、自分の手も保湿によってすべすべです(*^^*)

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すべての子がこのシャンプーで皮膚の状態が改善したりするわけではないですが、私たち人間が自分の肌に合ったものを探すように、その子その子に合った保湿剤やシャンプーを探していくお手伝いができたら嬉しいです!
ご興味のある方はお気軽にスタッフへお声がけください