こんにちは。獣医師の野上です。
近年、動物たちの平均寿命が延び、日々の診療の中でも15歳以上の高齢ワンちゃんネコちゃんも増えてきていると感じています。長生きしてほしいと願う一方で加齢に伴うさまざまな体の不調をかかえ、日々心配になることもあると思います。とくに動物たちの生活の質を大きく下げてしまう腫瘍性疾患では、検査や治療をどこまで積極的に行うべきなのか、この先どう過ごしていくのが幸せなのかなど非常に悩まれることも多いと思います。
獣医療は日々進歩しており、近年では根治にむけた積極的な治療や、根治が難しい場合でもより長く生活の質を保つことを目的とした緩和治療などさまざまな選択ができるようになりました。
必ずしも積極的な治療=適切な治療とは限らず、年齢やご家族の気持ちなどを加味しながら、動物とご家族にとってのベストな治療を選択できるようサポートできたらと考えております。
この度、腫瘍に関する知識を深めより良い獣医療の提供をするための一歩として日本獣医がん学会腫瘍認定医2種を取得いたしました。
今後は、発生率の多い腫瘍疾患を中心に、早期発見のための手引き、検査や治療の最新知見などを定期的に病院のホームページにアップしていく予定です。
治療を頑張る動物たちと、その治療を支えるご家族の方々のお役に少しでも立つことが出来ましたら幸いです。